防犯コラム

闇バイトと強盗

bohan.mom

計画的かつ大胆な手口の強盗

近年、特に目立つ犯罪の一つに「緊縛強盗」があり、特に窓を割って大胆に侵入する手口が増加しています。これらの強盗は計画的かつ組織的に行われることが多く、犯人は事前にターゲットを選定し、周囲の状況を観察した上で行動します。

連日発生している強盗の特徴として、被害者宅にどのような人が住んでいるのかを事前に把握され、計画的に行われていたと考えられます。闇で取引されている個人情報から、その家には老人や女性だけが住んでいるなどといった情報が流出している可能性もあります。

侵入に時間がかかる家は狙われにくい

侵入に5分以上かかると、多くの強盗は諦めるといわれています。このため、犯人は迅速な侵入を狙い、簡単にアクセスできる場所を選ぶことが多いです。窓を割って侵入する手口は、被害者の驚きや恐怖を利用し、抵抗を防ぐためには手っ取り早いのです。

闇バイト、その仕事内容が「強盗」

近年「闇バイト」がこのような犯罪に関与するケースも増加しています。経済的に困難な状況にある若者が、簡単に金銭を得られるアルバイトとして強盗の実行犯として巻き込まれることが社会問題となっています。悪質な闇バイトの指示役がこうした若者を利用して緊縛強盗や窓を割っての侵入を指示することがあります。実際に逮捕された実行犯は「やらなかったら殺される」と供述するなど、闇バイトから抜け出せない状況になっています。

実行犯はしばしば「使い捨ての駒」として扱われています。組織は、実行犯に対して指示を出し、逮捕や暴露のリスクを軽減するために、彼らにダメージが及ばないような構造を持っています。これにより、組織の指示役は安全圏に留まりやすく、実行犯が捕まった場合でも、背後の組織にはほとんど影響が及ばないのです。

できる範囲の防犯を取り入れよう

物理的な対策として、防犯カメラの設置や窓の強化、街灯の増設などが効果的です。今すぐにできる対策として、戸締り、窓の施錠は確実におこないましょう。自宅前のセンサーライトも効果的です。今どきの防犯カメラは、むかしと違い遠隔操作ができ、画質も向上、威嚇音声を流すことができるなど、日々進化しています。まずは、できる範囲の防犯から取り入れてみましょう。

ABOUT ME
かな
かな
元埼玉県警察官
小学生と幼稚園児の3人を育てる肝っ玉母ちゃん。
警察庁外国語技能検定の北京語上級。交番勤務時代には少年補導や保護者指導を経験。留置場の看守や刑事課での初動捜査ののち、県警本部で外国人の犯罪捜査に従事。
現在は企業や自治体の防犯セミナーに登壇。好きな音楽はGLAY、強火のオタクです。
記事URLをコピーしました