防犯コラム

「国民生活センター」から最終通知? 偽はがきに家族で備える3つの確認

母親と祖父が食卓で届いたはがきを一緒に確認しているイラスト
bohan.mom

「国民生活センターから通知が来た」。公的な名前が印刷されたはがきを見て、家事の手を止めたり、家族の未払いを心配したりすることがあるかもしれません。

国民生活センターは2026年10月20日、同センターを名乗る「最終確認通知書」という偽のはがきについて注意を呼びかけました。公表された相談例は同年10月に受け付けたものです。同センターが、このようなはがきを消費者に送ることはありません。

1 印刷された番号に「確認の電話」をしない

今回のはがきには、未納料金を理由に裁判所へ訴えが出されたとする内容や、財産の差し押さえを連想させる文面が書かれています。身に覚えがない人にも連絡を促すため、「間違いだと説明するだけ」と電話したくなる点に注意が必要です。

この偽はがきへの対応は、記載の番号に連絡せず、支払わないこと。不安なときは、はがきとは別に調べた相談先へ連絡します。消費者ホットライン188なら、地域の消費生活センター等の案内を受けられます。

宛名が自分の名前であることや、公的機関らしい名称・受付時間が載っていることだけでは、本物と判断できません。また、「050で始まる番号はすべて詐欺」という覚え方も避けましょう。番号の種類だけでなく、通知の内容を正規の窓口で確認することが大切です。

2 郵便物を見た家族が、一人で抱えない仕組みを

例えば、夕食の準備中に家族がはがきを持ってきたら、すぐ電話を渡すのではなく、いったん紙を置き、「どこから、何の用件か」を一緒に読みます。これは家庭で取り入れられる確認方法の一例です。

「公的機関の名前がある」「裁判や未払いと書かれている」郵便物は、支払いや連絡の前に家族か相談窓口へ見せる。そんな約束を、離れて暮らす親とも共有しておきましょう。相談相手が不在でも使えるよう、188を電話の近くや連絡先に残しておくと役立ちます。

相談する際は、はがきの表裏と届いた日を確認できるようにしておきます。家族に写真を送る場合は送信先を確かめ、住所や氏名が写った画像をSNSへ公開しないようにしましょう。

3 「裁判所の郵便も全部無視」で終わらせない

ここは混同しやすい点です。今回の偽はがきに連絡する必要はありませんが、本物の裁判所から届いた書類まで放置してよい、という意味ではありません。

裁判所は、支払督促や少額訴訟の手続を悪用した架空請求について、身に覚えがないからと郵便物を放置すると、不利益を受ける場合があると注意しています。

裁判所を名乗る書類の真偽が分からなければ、書面にある番号をそのまま使わず、裁判所の公式サイトなどで連絡先を調べ、直接確認してください。請求が正しいかどうかも含め、自分だけで結論を出さないことが大切です。

電話してしまっても、そこから相談できる

すでに連絡した家族がいても、「どうして電話したの」と責める必要はありません。「話してくれてよかった。ここから確認しよう」と声をかけ、伝えた情報、要求された内容、支払ったかどうかを整理して188へ相談しましょう。

最初から偽物を見抜けなくても、相手への連絡や支払いをいったん止め、正規の窓口につなぐことはできます。郵便受けから取り出した一枚を、一人で判断しなくてよい家庭の約束にしておきたいですね。

出典・確認日

国民生活センター「国民生活センターをかたるニセのハガキにご注意ください」:2026年10月20日公表。掲載相談例の受付は2026年10月。相談全体の集計期間・件数は公表されていません。
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20261020_1.html

同報告書本文(相談受付月の確認資料)
https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20261020_1.pdf

裁判所「裁判所の手続を悪用した架空請求等にご注意ください。」:公表・更新日の記載は確認できず。対象期間の指定のない常設情報。2026年10月23日確認。
https://www.courts.go.jp/about/topics/kakuuseikyuu/index.html

ABOUT ME
かな
かな
元埼玉県警察官
小学生と幼稚園児の3人を育てる肝っ玉母ちゃん。
警察庁外国語技能検定の北京語上級。交番勤務時代には少年補導や保護者指導を経験。留置場の看守や刑事課での初動捜査ののち、県警本部で外国人の犯罪捜査に従事。
現在は企業や自治体の防犯セミナーに登壇。好きな音楽はGLAY、強火のオタクです。
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