防犯コラム

台風のあとに「無料で直せます」と言われたら。住宅修理を急がない3つの確認

災害後の片付けや住まいの復旧に備える防災用品のイメージ
bohan.mom

台風や豪雨のあと、片づけや修理で気持ちが落ち着かない時期に、「屋根がずれています」「保険を使えば無料で直せます」と突然声をかけられることがあります。

本当に必要な修理の提案もありますが、災害後の不安につけ込み、不要な工事や高額な契約を迫るケースもあります。被災した側が悪いのではありません。判断を急がせる状況そのものが、冷静な確認を難しくします。

「保険で無料」は、その場で決めない

消費者庁は、豪雨等の被害を調査すると告げた後、「壊れているから工事が必要」「保険を利用すれば実質無料」と契約を迫るトラブルが多いと注意を呼びかけています。

実際には保険金が下りない、支払われても修理費に足りない、解約時に高額な料金を請求されることがあります。「今回の台風で壊れたことにしましょう」と、事実と違う申請を勧められても応じてはいけません。虚偽の保険金請求は、契約者自身が責任を問われるおそれがあります。

確認1 屋根には上がらせず、写真と連絡先を残す

訪問した人から「今すぐ見ます」と言われても、知らない業者を屋根に上げる必要はありません。名刺、会社名、所在地、電話番号を受け取り、説明内容をメモします。可能なら、家の外から自分で撮れる範囲の写真も残します。危険な場所には近づかないでください。

確認2 保険会社へ自分で連絡する

保険が使えるかは、契約内容と損害の原因によって異なります。業者に申請を任せる前に、保険証券や公式サイトに記載された保険会社・代理店へ、契約者本人から連絡しましょう。検索広告に出た電話番号ではなく、手元の書類や公式アプリを使うと安心です。

確認3 見積もりは複数、契約書は持ち帰る

緊急の応急処置を除き、工事は一社だけで決めず、複数社から見積もりを取ります。「今日なら安い」「保険金で払えるから負担はない」と急かされても、その場で署名しないこと。家族や知人にも見てもらい、工事範囲、総額、解約条件を確認します。

契約してしまっても、あきらめない

訪問販売で契約した場合、契約書面を受け取った日から8日以内であれば、原則としてクーリング・オフができます。8日を過ぎていても、説明や勧誘方法によっては取り消せる場合があります。

「もう署名したから無理」と一人で抱えず、消費者ホットライン188へ相談してください。住宅修理については「住まいるダイヤル」03-3556-5147でも相談できます。

家族で決めたい合言葉

高齢の家族や離れて暮らす親には、「無料と言われたら、契約前に電話して」と伝えておきましょう。断る言葉は「家族と保険会社に確認します」で十分です。被害の後こそ、急がせる相手より、立ち止まらせてくれる相手を選びましょう。


出典・確認日
消費者庁「災害に便乗した悪質商法に注意!」(2025年8月20日更新。災害時の注意情報)
https://www.caa.go.jp/disaster/
注意喚起資料(PDF)

ABOUT ME
かな
かな
元埼玉県警察官
小学生と幼稚園児の3人を育てる肝っ玉母ちゃん。
警察庁外国語技能検定の北京語上級。交番勤務時代には少年補導や保護者指導を経験。留置場の看守や刑事課での初動捜査ののち、県警本部で外国人の犯罪捜査に従事。
現在は企業や自治体の防犯セミナーに登壇。好きな音楽はGLAY、強火のオタクです。
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