防犯コラム

電動自転車のバッテリーが狙われる。自宅の駐輪場で見直したい3つの習慣

電動アシスト自転車のバッテリーをフレームにワイヤー錠で固定した駐輪場の様子
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朝、子どもを送ろうと自転車に乗ったら、電源が入らない。よく見ると、電動アシスト自転車のバッテリーだけがなくなっていた——。車体そのものが残っているため、盗難対策の盲点になりやすい被害です。

「自宅の敷地内だから」「マンションの駐輪場だから」と安心しがちですが、置き場所が家の近くでも被害は起きています。高価な防犯用品をそろえる前に、毎日の使い方を少し変えることが大切です。

大阪府警が10月の複数被害を注意喚起

大阪府警羽曳野警察署は2026年10月9日、電動アシスト自転車のバッテリー盗難について号外を掲載しました。対象は同署管内で、10月に入ってから、戸建て住宅の敷地内やマンションなどの共同住宅の駐輪場に止めていた自転車から、バッテリーが盗まれる被害が複数確認されたとしています。

警察は、電動アシスト自転車用バッテリーがフリマアプリなどで高値で取引され、転売目的で狙われやすいと説明しています。ただし、公表内容は羽曳野署管内で確認された被害についてのもので、大阪府全体の発生件数を示すものではありません。

車体に鍵を掛けても、バッテリー対策は別

電動アシスト自転車は、車輪を動かなくする鍵を掛ければ安心と思いがちです。しかし、車体が持ち去られなくても、取り外せるバッテリーだけが狙われることがあります。

大阪府警によると、バッテリーは自転車の施錠用の鍵と同じ鍵で取り外せるタイプが多く、鍵を差したまま離れると、その鍵を使ってバッテリーを外されるおそれがあります。ほんの数分の買い物や、子どもの乗り降りで慌ただしい時ほど、鍵を抜くところまでを一つの動作にしましょう。

習慣1 自宅や長時間の駐輪では屋内保管

警察が「最も確実で効果的」としているのは、使わない時にバッテリーを車体から外し、屋内で保管する方法です。特に夜間、自宅の敷地内、集合住宅の駐輪場など、長時間目を離す場面で優先したい対策です。

毎回の取り外しが負担なら、玄関付近に専用の置き場所を決め、「帰宅したら鍵と一緒に外す」と家族の動線に組み込みます。保管時はメーカーの取扱説明書に従い、高温・水ぬれ・強い衝撃を避け、避難の邪魔になる場所には置かないようにしてください。

習慣2 外出先では鍵を抜き、補助錠を使う

通勤や買い物先など、バッテリーを持ち歩きにくい場面では、車体を施錠して鍵を抜いたうえで、バッテリーと自転車のフレームをワイヤー錠などで直接つなぐ方法が紹介されています。

補助錠の役割は「絶対に盗めなくする」ことではありません。外すのに時間がかかりそうだと見せ、犯行を諦めさせることも目的です。車輪やかごなど外しやすい部分ではなく、バッテリーと車体の固定されたフレームを結ぶことがポイントです。

習慣3 家族で保管ルールと記録を共有する

送迎に使う人、買い物に使う人が違う家庭では、「最後に使った人が屋内へ」「短時間でも鍵は抜く」など、迷わないルールを一つ決めましょう。忙しい朝に探さなくて済むよう、鍵とバッテリーの定位置もそろえておくと続けやすくなります。

念のため、バッテリーのメーカー名、型番、製造番号が分かる表示を写真に残し、購入時の書類と一緒に保管しておくと、盗難に気づいた時の説明に役立ちます。

「自宅なら大丈夫」など、誤解しやすい3点

  • 自宅敷地やオートロック内なら安全:今回の注意喚起では、戸建ての敷地内と共同住宅の駐輪場の被害が挙げられています。
  • 車体の鍵を掛ければ十分:車体の施錠と、取り外せるバッテリーの対策は分けて考える必要があります。
  • 補助錠を付ければ盗まれない:補助錠は重要ですが万能ではありません。長時間止める時は屋内保管を優先します。

盗まれたと気づいたら、追いかけない

被害に気づいても、不審な人を自分で追いかけたり問い詰めたりしないでください。盗難の最中や不審者が近くにいるなど緊急性がある場合は110番し、安全な場所から状況を伝えます。後から気づいた場合は、現場の状態を安全に確認し、最寄りの警察署や交番へ相談しましょう。

その際、車体とバッテリーの型番・製造番号、購入時期、最後に確認した時間、駐輪場所など、分かる範囲を整理します。分からない項目があっても、被害に遭った人の落ち度ではありません。まず相談することが大切です。

今夜5分で確認したいこと

  • バッテリーを外して保管できる場所はあるか
  • 外出先で使う補助錠は、バッテリーとフレームを結べるか
  • 家族全員が「短時間でも鍵を抜く」を知っているか
  • 型番や製造番号の写真を残しているか

電動自転車は、子どもの送迎や買い物を支える大切な生活道具です。「うちは大丈夫」と責め合うのではなく、今日から続けられる方法を家族で一つ決めておきましょう。

出典

大阪府警察・羽曳野警察署
「羽曳野警察署だより令和8年号外(10月9日掲載)/自転車のバッテリー盗難に注意しましょう」
発表日:2026年10月9日
対象期間:2026年10月(同署管内で複数被害を確認)
原典を確認する

ABOUT ME
かな
かな
元埼玉県警察官
小学生と幼稚園児の3人を育てる肝っ玉母ちゃん。
警察庁外国語技能検定の北京語上級。交番勤務時代には少年補導や保護者指導を経験。留置場の看守や刑事課での初動捜査ののち、県警本部で外国人の犯罪捜査に従事。
現在は企業や自治体の防犯セミナーに登壇。好きな音楽はGLAY、強火のオタクです。
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