防犯コラム

「欠品なので返金します」に待った。通販で画面共有を求められたら

bohan.mom

ハロウィーンの衣装や秋の行事用品をネットで注文した後、「欠品なので返金します」と連絡が来たら。予定に間に合わない焦りに加え、お金だけでも早く戻したいと思うのは自然なことです。ただ、返金の案内を信じて操作した結果、逆にお金を送ってしまう手口が公表されています。

消費者庁は2025年2月28日、通販サイトの返金手続きを装い、コード決済サービスで送金させる事業者について注意喚起しました。本記事は新たな被害急増の速報ではなく、秋の買い物に備える実用記事です。

1.返金の話から、別のアプリへ誘われたら

国民生活センターが2025年11月18日に公表した相談例では、欠品の連絡後にLINEの友達登録を求められ、通話で指示されるまま決済アプリを操作したところ、返金を受けるつもりが相手に送金していました。

注意したいのは、商品が届かないことだけではありません。「返金してくれる相手」と思わせ、さらに操作を任せてしまう流れです。購入時の支払い方法と違う決済アプリや、個別のSNSへ誘導されたら、その場で手続きを進めず、いったん止まりましょう。

家族では「返金のために別のアプリへ移るよう言われたら、操作する前に相談する」と決めておくと具体的です。子どもの予定に間に合わせたい時も、代わりの商品を探すことと、返金の確認を分けて考えてみてください。

2.「教えるから画面を見せて」に応じない

画面共有は、自分のスマホに表示されている内容を通話相手にも見せる機能です。口座情報や認証情報が見られたり、相手の指示で送金の操作へ誘導されたりするおそれがあります。

イオン銀行も2026年10月1日、返金手続きなどを理由に画面共有を求め、不正送金へ誘導する詐欺を注意喚起しています。同銀行は、LINEなどで画面共有を求めながらネットバンキングの操作を案内することはないと明記しています。

「操作が分からなければ一緒にやります」と言われても、不審な返金連絡では画面共有を始めないでください。決済アプリ自体が本物でも、相手の説明まで正しいとは限りません。「送る」「振り込む」と表示される操作を、返金を受け取るためだと言われて実行しないことが大切です。

確認する時は通話を切り、購入したサービスの公式アプリや、自分で開いた公式サイトの注文履歴・問い合わせ窓口を使います。相手が送ってきた連絡先だけに頼らず、返金方法を確かめましょう。

3.操作してしまったら、取り戻そうと続けない

途中で不安になったら、画面共有と通話を終了し、追加の操作を止めます。「失敗したので、もう一度」「返金を受けるには先に送金」と言われても従わないでください。

送金してしまった場合は、すぐに利用したコード決済サービスの窓口へ申し出て、警察にも相談します。銀行口座の情報を見せた、ネットバンキングを操作した場合は、利用する銀行の公式窓口にも速やかに連絡してください。判断に迷う段階でも、消費者ホットライン188へ相談できます。

注文画面、メールやメッセージ、相手のアカウント、取引履歴は消さずに残します。家族が打ち明けてくれたら、「どうして信じたの」ではなく、「今は操作を止めて、一緒に確認しよう」と声をかけてください。返金を待つ気持ちにつけ込む手口だからこそ、一人で急いで解決しなくてよい環境をつくりたいですね。

出典・確認日

消費者庁「通信販売サイトの返金手続を装い、コード決済サービスを利用して逆に送金させる事業者に関する注意喚起」(原典PDF)。発表日:2025年2月28日。2023年春以降の相談を背景とする発表で、全国被害の固定された集計対象期間や総件数を示すものではありません。

国民生活センター「ネットショッピング『欠品のため〇〇ペイで返金します』詐欺に引き続きご注意を!」。公表日:2025年11月18日。掲載事例の相談受付は2025年9~10月で、事件発生日とは区別しています。全国被害の集計対象期間・総件数の記載なし。

イオン銀行「LINE『パーティー機能』などを悪用した画面共有詐欺にご注意ください」。公表日:2026年10月1日。金融機関自身による注意喚起。個別の発生日・被害件数・集計対象期間の記載なし。

出典確認日:2026年10月19日。秋の買い物の場面と家族の声かけ・確認ルールは本記事の提案です。

ABOUT ME
かな
かな
元埼玉県警察官
小学生と幼稚園児の3人を育てる肝っ玉母ちゃん。
警察庁外国語技能検定の北京語上級。交番勤務時代には少年補導や保護者指導を経験。留置場の看守や刑事課での初動捜査ののち、県警本部で外国人の犯罪捜査に従事。
現在は企業や自治体の防犯セミナーに登壇。好きな音楽はGLAY、強火のオタクです。
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