防犯コラム

「動画を広める」と脅された子に、親が最初にかけたい言葉

食卓で子どもの話を落ち着いて聞く母親のイラスト
bohan.mom

子どもが「動画を広めると言われた」と打ち明けてきたら。驚きや怒りから、つい「どうしてそんなことをしたの」と聞いてしまうかもしれません。でも、その瞬間にまず届けたいのは、助けを求めてよかったと思える言葉です。

報道から考えたいこと

神戸新聞は2026年9月24日、少女の私的な動画を別の少年に送った疑いと、その動画の拡散をほのめかして電子マネーを奪った疑いで、少年2人が逮捕されたと報じました。容疑の対象は9月7〜8日の行為です。この記事は逮捕報道をもとにしたもので、有罪が確定したという意味ではありません。

報道に接して考えたいのは、「うちの子は大丈夫か」だけではなく、「困ったときに、うちの子は助けを求められるか」ということ。スマホのルールと一緒に、相談を受ける側の備えも必要だと感じます。

第一声は「話してくれてありがとう」

まずは「話してくれてありがとう。あなたを責めるために聞いているんじゃないよ」と伝える。自分を責めている子には、脅したり、勝手に広めたりする側に責任があることを、はっきり伝えたいところです。

内閣府の資料でも、被害を打ち明けた子どもを責めず、話したくないことを無理に聞き出さない対応が示されています。親がその場で経緯をすべて把握しようとするより、落ち着いて話せる範囲を受け止め、専門の窓口につなぐことを優先しましょう。

脅しの段階でも、相談していい

「まだ広まっていないから」と待つ必要はありません。警察庁は、画像を公表されていなくても、不安にさせる言動があれば早く相談するよう案内しています。相手から届いたメッセージや着信履歴は消さず、使っていた端末とともに相談できるようにしておきます。

相談のためでも、被害の画像を友人や家族のグループに転送しないこと。相手への連絡や対応も、親子だけで抱えずに警察へ相談しましょう。性犯罪被害の警察相談窓口は「#8103」、差し迫った危険があるときは110番です。

普段から伝えたい「困ってからでも遅くない」

家庭のルールを破ったことと、被害の責任は別です。「約束と違うことをしてしまっても、怖いことがあったら言ってね」と先に伝えておく。その一言が、相談への入口になるかもしれません。

スマホの使い方を見直すときも、まず安全を確保してから、本人と一緒に考える。打ち明けたら一方的に叱られる、取り上げられる、と感じさせない受け止め方を大切にしたいですね。被害を防ぐ注意だけでなく、困った後にも頼れる関係を、日々の会話でつくっていきましょう。

出典・相談先

事件報道:神戸新聞(2026年9月24日)

内閣府:性被害を受けたこどもの理解と支援

警察庁:リベンジポルノ等の被害を防止するために

こども家庭庁:性犯罪・性暴力に関する相談窓口

※2026年9月25日時点の報道・公的情報をもとに作成。事件の記述は報道に基づき、本文の家庭への提案とは区別しています。

ABOUT ME
かな
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元埼玉県警察官
小学生と幼稚園児の3人を育てる肝っ玉母ちゃん。
警察庁外国語技能検定の北京語上級。交番勤務時代には少年補導や保護者指導を経験。留置場の看守や刑事課での初動捜査ののち、県警本部で外国人の犯罪捜査に従事。
現在は企業や自治体の防犯セミナーに登壇。好きな音楽はGLAY、強火のオタクです。
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